労働生産性

博士1人を育てるのにいくらかかるのか。元データまであたれてないのだが、生命の理解、そして「理解」の理解。さんの所にあったデータによると、1億円/人必要らしい。

内訳:(国立大学法人の場合)

国からの交付金が年間330万円×9年間。
日本学術振興会から年間1200万円×6年間。

=計1億円。

 ※元々は、『蛋白質核酸酵素』(PNE vol52, 2007年8月号,p1035)のデータだそう。

普通、製造業の原材料費は売上げのうち60〜70%だ。私という人材を作るために1億円かかるのだとすると、私は、大卒の方より最低でも1.6億円多く付加価値を生産して初めて価値があるということだ。

1年あたりに換算すると、30歳〜65歳まで働くとして450万円/年。日本の企業の平均的な労働生産性*1は、製造業平均で1,200万円なので、足しあわせると1700万円/年。


多いような少ないような。

*1:任天堂は2008年度は従業員一人で4億5000万円も稼いだらしい。桁違いだ。

科学技術コミュニケーターの条件

2/27にCoSTEPの修了式が行われた。
私は残念ながら現地に行けなかったのでUSTで視聴(&ちょびっと出演)。その中で投げかけられた一言


「あなたは科学技術コミュニケーターだと胸を張って言えますか?」


私は研究者支援をしていて、研究者が働きやすい環境作りをしたいと常々思っている。研究室のHPを作ったり、プレスリリースを書いたりすることもあるが、科学技術を世に配信したくてやっている、というより、研究者がする研究以外の仕事を少なくしたいという気持ちが先に立ってしまう。なので、修了式で上記の質問を投げかけられたとき、顔をあげて「はい。いえます」とは返事ができなかった。


でもCoSEPは科学技術コミュニケーター養成するところだし、修了したからには科学技術コミュニケーターなのかな、と今日一日モヤモヤしていたのだが、夜に参加した飲み会で「あなたの活動は立派な科学技術コミュニケーションです。」と言われはっとした。


あ、そうだったのね。どういう経緯でやっているにせよ、世に科学技術情報を配信している人は科学技術コミュニケーターなのね。じゃ、胸張って言います。


私は科学技術コミュニケーターです*1

*1:う〜ん。やっぱりまだこそばゆいかもw

博士号取得者の就職状況について

とある研究所から依頼されて「博士号取得者の就職状況」という講演をしきた。折角まとめたのでここに共有。

私は博士号取得者が民間就職するには以下2つのパターンがあると思っている。

  1. 技術がピンポイントにマッチする。
  2. 博士号取得者が持つ技術以外の能力が評価される。


1については、数は少ないがはまれば即採用。という感じ。
どんな企業に自分の技術がはまるのかわかりづらいかもしれないが、学会などで自分の発表を聞きにくる企業、話かけてくる企業などは自分の技術になんらかの興味を持っていると思っていると思って良いと思う。


2については、博士号取得者だからといって応募時に門前払いされることはないということ。
その職に応募してきた他の応募者と比較して魅力的に見れれば採用される。具体的には専門的な資料を読み込んだり、専門的な話をすることができる人を望んでいる業種だ。ここでいう専門的とは自分が研究してきた内容に直結するという意味ではなく、英語論文、特許明細書、調査資料などの資料を言う。

具体的なデータが無いので検証できていないのだが、他の講演者のお話でもこのような内容があったのでそんなに間違っていないと思う。
博士号取得者の採用ニーズは確かにあるのだ。みなさんお互いにがんばりましょう!

バイオインフォマティクス技術者認定試験に合格!

日本バイオインフォマティクス学会が主催しているバイオインフォマティクス技術者認定試験に合格しました〜!

ヤッタネ!


これでSesameにも箔がつくかな?