研究環境

論文ねつ造は犯罪か?

科学者自身が最も犯してはいけないと考えている不正行為は、研究結果の「ねつ造」、「改ざん」、「盗用」だ。それにも関わらず、これらの行為に手を染める科学者は後をたたない。原因を探る前に、研究業界における業績評価システムについて簡単にまとめてお…

全国グローバルCOEによる共同声明発表を見に行った。

事業仕分けで科学技術研究費が削減対象になったのはご存じの通り。いろいろ意見があるが、私は2009-06-09 - 理系ちゃんのラボノートこの辺やこの辺に書いたように、良い方に評価している。 私が研究環境の整備に興味を持っているにもかかわらず、ノーベル賞…

クリエイティブ・コモンズがよくわからない。

クリエイティブ・コモンズって使いづらい(特に写真など)。と考えるのは私だけなのだろうか。 確かに厳しすぎる著作権が設定されると、自由な作品創造に支障をきたすということはわかるし、その思想にはとても賛成する。でも、著作物に原著者の名前をいれろ…

科学技術立国ってなんだろう。

CoSTEPで聞いた大阪大学コミュニケーションデザインセンター教授 小林傳司先生の講義がとても面白かった。「科学技術コミュニケーションと科学リテラシー」という題目で、参考資料としてPISA調査結果及び問題傾向を紹介しつつ、科学技術コミュニケーションが…

研究者の生産性について

研究者は、研究以外にやらなくていけない仕事が多い。 企業人なら部署毎に役割分担されるのだろうが、大学研究室では何でも自分でやろうとする傾向が強く*1、バイオ系実験系でも研究室内のネットワーク設定、サーバー管理なんかも自分たちでやっていたりする…

ファカルティ・ディベロップメントについて思う

今週は国内のファカルティ・ディベロップメントプログラムの内容を調査した。そのほとんどが「学生による授業評価」を元にした授業改善だった。 どんなプロジェクトその品質を保つためにPDCAサイクル(「計画→実行→評価→改善」のサイクル)を通じて継続的な…

海外の研究環境について

年末年始にかけて、海外でがんばっている研究者友達が続々帰国した。折角なので、海外の研究環境について聞いてみた。 結果、感じたことは以下の通り。 効率が良さそう。 かなり簡略化した研究の進め方を例にとって説明してみると以下のような感じ。 病気Aの…

大学の設備について

ある大学に行って聞いた会話から思ったこと。 〔背景〕 1.ラボAは2ヶ月後には引っ越しをすることになっている。 2.引っ越しにあたって、試薬&機器は持っていくが、実験台&机等の設備は持って行かず新規に購入する予定。 3.ラボAが引っ越した後、空…

大学病院経営について思う

はてなブックマークの人気エントリーで見つけた以下記事についての所感。 ほんとうにこわ〜い話〜国立大学病院の経営問題〜 http://www.mie-u.ac.jp/blog/2009/01/post-139.html ...なぜ、赤字の国立大学病院が増えたのかというと...附属病院運営費交付金(…

研究者による不正防止について

「研究者による不正防止」について議論され初めてから久しい。この件に関して、よく議論されるのが、「研究者倫理の徹底」「研究者のモラル教育」。どれも大事な論点だと思うが、実際にどのように防止して行くのかということになると曖昧としている。具体的…